介護食のススメ vol.45

高齢者の食事に対する向き合い方は

高齢者は食事に対して「食べたくない」「お腹が空いていない」など、食事を拒否する場合があります

せっかく用意した食事に不満を表すため、家族にとっては不安やストレスなどの原因となります

しかし、高齢者の食事に対する思い入れは、単なる「わがまま」とは限りません。様々な理由が考えられるため適切な対応が必要となります

高齢者が食事に「わがまま」を言う場合

食事拒否をする場合、自分勝手ではなく理由がある場合があります。それには、身体機能や口腔内のトラブルなどが原因となる場合があります

・身体的な機能が低下している

高齢者は、噛む・飲み込む・消化するなど、食べるための機能が低下しています。無理に食べると咳き込んだり吐き出したりするため、食事を苦痛に感じていることもあります。実際食欲が減退している可能性もあります   

また、筋力の低下で姿勢が悪化し、腹部が圧迫されることも食欲低下につながります。活動量が低下すると空腹になりにくいため、食事を拒否するようになります

・口腔内にトラブルがある場合

入れ歯が合っていない、唾液の分泌が減っている、口内炎や歯周病による歯茎の傷みやかみ合わせなどもストレスを感じている要因になります

硬いものを嫌がって、食事に時間がかかる場合も、口腔内のトラブルを考えてみましょう。人によっては口腔内のトラブルは異なるため、「わがまま」だと思わずに、嫌がる原因を知ることが重要です

・認知症の症状がある

認知症になると、食事が認識できなくて、食べられなくなる失認も考えられます。「失認」とは認知症の中核症状の一つで、目や耳などの感覚器は正常でも、認識・理解ができなくなる状態です。老眼などのため、何を食べているか認識できていない場合がありますが、「失認」では、お茶碗にご飯が盛られていても、何なのかがわからなくなっています

認知症の進行による集中力の低下や抑うつ状態も、食欲を妨げる原因になります。注意力が散漫になると食事以外のことに気を取られて、喫食が困難な状態になり、食事の拒否につながっていきます

・献立メニューが高齢者の好みではない

高齢者の苦手な食材であったり、食事の内容が好みでなかったりする場合も、食事を拒否することがあります

栄養バランスを考えすぎて型にはまったものばかりを提供すると、高齢者の食べたいものではないかもしれません。食事は栄養をとるだけではないので、たまには遊び心を入れてメニューをくんでみたりするのも良いでしょう

トップへ戻る